前の記事の付け加え
格子ですが、奈良に行って法隆寺と薬師寺の格子を見比べるととても面白いです。千年以上前の格子と西岡常一棟梁の建築です。法隆寺のものは格子の立ての材木が太かったり細かったりします。製材の技術の問題で木を割って製材していたので、太い細いがあるのですが、それぞれ違う材木を上手に組んでいます。薬師寺の方は切る、そしてプランナー(カンナのでかい機械)やサンディング(紙ヤスリが回転している機械)を使えば太さがそろった材木をそろえるのはたやすいことで、太さが同じ均一な格子になっています。味があるのは、やはり法隆寺。薬師寺に使われている和釘はプレス屋さんが西岡棟梁の「千年保つ釘を作ってみないか?」のひとことで、1本700円の釘を何度も焼いてはクランクプレス機で叩いて作っています。
次ぎに格子の下が腐ること。今よくガーデニングで使われているラティスフェンス。ラジャールパインとかを使ってるのも問題ですが、下の溝に水が溜まって腐るそうです。以前、新建材の開発の仕事をしている時、ビッグサイトの展示会に出す為ウッドデッキを作りました。その時ラティスフェンスとバッテンのフェンスを作りました。腐らないのが売りの新建材だったのですが、展示会に来た建築士の方がラティスフェンスを見て「溝に水が溜まって腐るからこれはいい。」と言ってました。それから営業マンの売り文句が“腐らないラティスフェンス”になりました。
腐らない格子は元々あったというお話。
ではでは うえだでした。
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