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2007年12月

2007年12月26日 (水)

羽田空港になって消える山と谷津田

真光寺で借りてる田んぼから数百メートル手前の風景です。Dsc03498_2 砂を採られて山が消えてゆきます。次に消える山の木の伐採が始まっています。Dsc03496_2 山は羽田空港になります。

サロマ湖の漁師は上流に植林することでホタテの漁獲高を増やしているそうです。落ち葉から流れ出る鉄分が海の生物を育てるそうです。逆もまた真なり。この山からしみ出た水は木更津の小櫃干潟に注ぎ込んでました。

ではでは   うえだでした。

飛鳥瓦と漆

今朝、大工さんの写真を撮りに行くと、庫院に垂木がDsc03487_2 早っ。Dsc03493_2 柱いっぱい。仏殿の屋根には防水シートDsc03488_2 方丈の間では内装です。Dsc03489_2 庫裏の裏では左官さん。Dsc03490_2 裏から見た観音堂。Dsc03491_2 この瓦は飛鳥瓦というそうです。ちなみに入母屋作りの屋根の反りですが、大工さんが作った反りを瓦職人さんがきれいな曲線になるよう微調整しているそうです。1枚ずつ貼ってるのに不思議。気仙沼のヤマサカさんという瓦屋さんの作品です。

この観音堂の中に位牌が並ぶ予定になっています。位牌を並べる位牌段がこれ。Dsc03508_2 位牌はDsc03506_2 これ。ともに漆塗りです。漆の良さはその光沢はもちろんですが、その固まり方が他の塗料と違います。シンナーを含む塗料はシンナーが揮発することで固まります。エポキシやウレタンの2液塗料は2液が反応してかたまります。しかし、シンナーも含みます。UV塗料の場合は紫外線により原子の周りを回る電子のエネルギー順位があがり、オービタル結合することで固まりますが、シンナーを含みます。シンナーは塗料が固まっても揮発し続けるので、シックハウスなどの問題をおこします。シンナーには、トルエンみたいに歯が溶けちゃうのとか、メチルエチルケトンみたいに無茶苦茶酔っぱらうものとか、まあ、有害です。

で、漆は揮発して固まるのではなく、空気中の水分を吸って固まります。アロンアルファなどの瞬間接着材も水分を吸って固まるのですが、瞬間接着剤はシアンガスが出るので、注意してね。漆の場合はガスなんか出ないから安心です。学校給食の食器に使われているポリカーボネイドを80度くらい加熱すると環境ホルモンが出てくるので、というので、一部地域で学校給食に漆器が使われてるそうです。なんだかんだで変わりの物が見つからないので、ポリカーボネイドの問題は秘密の話になってしまったみたいです。

漆の話が他の化学の話になってしまってますが、この漆は能登半島の輪島塗りです。位牌段と位牌は輪島塗りの輪島屋さんが作っています。能登半島の地震の際には被害もでたそうですが、今はたぶん大丈夫なんでしょう。いろんな職人さんに支えられている真光寺であります。

葛飾北斎の富岳36景というのがありますが、富士山が主役ではなく、富士山の前で働く職人さん達が主役です。作った物だけでなく作っている姿もまた作品だというお話です。

年末で、知ってること全部文章にしてしまったうえだでした。  ではでは

2007年12月25日 (火)

夕方、山の中を歩いておると・・・

夕方、Img_3764_2 山の中を歩いておると、スダジイの巨木の向こうにお寺が見えたそうな。Img_3767_2 そこは、曹洞宗瓦谷山真光寺というお寺じゃった。

”すいません。山の中で道に迷いました。”

”主任じゃ。”Img_3737_2 その主任は丸い主任じゃった。

つづく。

巨木の辺り、下から見ると、Img_3747_2 こんなです。こんだけ竹を切りました。Img_3749_2

Img_3704_2 見習いブン太くんの病気の原因にされてるうえだでした。  ではでは

2007年12月23日 (日)

宮大工さん20人以上

月曜から山形の匠道工務店さんの大工さん10人が加わってます。20日。庫院の建て方が始まりました。昼に行ってみると、Dsc03445_2 Dsc03443_2 こんなに柱と梁が組んである。早っ。実はこの柱と梁は仮組みです。柱は浮かしてあります。柱が所定の位置に納まると遊びがなくなり、梁がはまらなくなります。遊びができるよう、浮かせて組んで、後から柱を所定の位置に落としていました。落とす順番もあるそうです。

22日。Dsc03458_2_2  Img_3733_2 現場全体の様子。すごいことになってきました。檀家役員さんが“俺、こんなお寺の役員か?”と、すこしびびってました。方丈さんも似たようなことを言ってたかな?仏殿の方も屋根ができてきました。Dsc03456_2 Dsc03459_2 Img_3732_2 仏殿は、秋田の伊棟さんと富津の戸張工務所さんの連合軍。伊棟さんには、先日、秋田のお寺のヒバで作った山門と鐘突堂の写真を見せてもらいました。ヒバのクリーム色がとてもきれいでした。戸張工務所さんは最近、川崎でなんかすごいものを作ったそうです。詳しくは聞いておきます。

さて、庫院です。Dsc03455_2 梁が組まれて行きます。棟梁がじっと見てます。Dsc03454_2_4  Img_3730_2_2

23日。日曜。朝、雨なのにラフター(クレーン車)が現場に向かいます。匠道さんの大工さんはカッパを着て、梁を組んでいました。夕方、最後の梁。Dsc03474_2 ノミで微調整。寸法の指示は1分。約3ミリ。Dsc03481_2 明日から組む垂木はこんなに反ってます。Dsc03482_2 組上がった庫院を月が照らし始めました。Dsc03486_2

来年はじめ。気仙沼からヤマサカさんの瓦職人さん達がやって来ます。Dsc03463_2 主任と見習いブン太くんも待ってます。

長くなりました。   ではでは  うえだでした。

2007年12月21日 (金)

かわいい小鳥が居ました。

シリーズ、教えて高津さんのコーナーです。

境内に居た小鳥。シジュウカラでなく、ヤマガラでもなく、ハクセキレイとも違うのはわかるけど、誰?Img_3707_t Img_3708_t Img_3709_t Img_3710_t Img_3711_2 Img_3712_t Img_3716_t Img_3718_2 動画もあります。「MVI_3713.AVI」をダウンロード (右クリック保存)

冬ですね。係長?Img_3729_2 そうですね。だそうです。

なるべく日向で仕事しているうえだでした。     ではでは

2007年12月20日 (木)

梁ですよ。

刈っては片づけ、ジワジワやってた梁の笹刈り。こうなりました。Dsc03450_2 近づくと、Dsc03448_2 。こんな感じでどうかな?

刈り残しなどを、も一度刈ってる様子。P1010089_2 笹の切り株は1年くらいは残るので、この梁を楽しく歩けるのは再来年。

再来年。来てねー。(木村カエラ風。最近こればっか。)

もう一カ所。楽しいところがここ。Dsc03446_2 ここもお寺の敷地。どーこだ?

広いぞ真光寺。だけど斜面ばっかり。ほとんどスパイク地下足袋履いてるうえだでした。   ではでは

2007年12月18日 (火)

冬桜

春に植えた冬桜がポチっと咲いてます。Dsc03438_2 Dsc03437_2 主任は寒いので、箱入り娘です。Dsc03430_2

どれくらい寒いかというと、Img_4527_2 朝、軽トラの窓がこんな感じ。

一昨年の刈り草と牛糞とで作った堆肥がいい感じだったので、Img_4528_2 杏君の肥料にしました。Img_4531_2

今年の春植えた桜や、元気になって欲しい木には牛糞堆肥を寒肥であげたのでありました。

冬桜は春にも咲くので、みんな見に来てねー。(木村カエラ風。)

河津桜が咲く頃、真っ黒に日焼けしてる予定のうえだでした。  ではでは

2007年12月14日 (金)

仏殿

火曜日から、仏殿が建ち始めてます。一本目の柱が吊られて、運ばれるところです。Img_4519_2 その夕方、主任チェック。Dsc03406_2 よく頑張りました。だ、そうです。

水曜日。梁をくんでいく様子を動画でどうぞ。「MVI_4526.AVI」をダウンロード (右クリック保存)。Dsc03413_2 どんどん組あがって行きます。Dsc03418_2 昼休み、仏殿を見上げる伊棟棟梁。材木に墨を引いたのはこの棟梁です。途中のたてものの様子です。Dsc03419_2 Dsc03420_2 この細工。力が内向きに、が基本です。Dsc03421_2 この三つ又になった柱と梁をつないでる部材が、地震にたいして強いと言われてるそうです。Dsc03423_2 Dsc03424_2 下から見ると強さを誇示しているかのようです。強さが美しいです。アート(芸術)という言葉とアーキテクト(建築)という言葉が似てるのは、建築が限りなく芸術であるからと聞いたことがあります。その美しさはただ単にデザインがかっこいいのではなく、重い屋根を支える力強さが美しかった。そして、力強さを表現することで、建物に安心感を与えているようです。今は工事中で、近くでお見せできませんが、来年、春に完成したらみんな見に来てねー。(木村カエラ風。)

水曜、昼飯忘れて伊棟棟梁の説明を聞いてました。とてもいい時間でした。昼飯の時間が決まっていないうえだでした。   ではでは

2007年12月10日 (月)

ナメコ

春、方丈さんが桜の木にナメコの菌をうちました。今日、桜の木に何か出てました。Dsc03390_2 Dsc03391_2 Dsc03399_2 毒キノコだとやばいので、“鰹節付けて野良猫に食べさせてみたら?”と言ったら、“野良猫がかわいそうだ。”と言われました。“だったら鯉は?”と言うと、“鯉もかわいそう。”だと言われました。そこで、うえだ本人が食べました。とってもナメコでした。明日、うえだが元気であれば、みんな食べるそうです。

冷凍した”赤福”売るのは、食べ物を大切するいいことだと思っているうえだでした。        ではでは

2007年12月 9日 (日)

梁が現れてきました。

ちょこちょこと、笹刈りしていた前の谷(馬瀬戸谷)の梁ですが、笹を片づけると梁が現れてきました。Dsc03386_2 何年ぶりに現れたかは知りませんが、笹の延び方からは、5年以上。笹が延びてしまうと他の草が育つことができず、単一の植生になります。奥の谷(多津辺谷)の2年前、笹を刈り終えたところでは、今年の春、スミレの群生を見ることができました。Img_1753_2 いろんな草が生えるといろんな生き物が生きていけます。最近、田んぼに行くとほ、ノスリ(鷹)に出会えます。狩りをしやすい谷になってきたようです。

前の谷(馬瀬戸谷)の奥の方です。Dsc03380_2_2 8段目から見下ろしました。ここはいつ田んぼに戻るのか。その右側。Dsc03382_2 今年、2度スズメバチに刺されたところです。今なら突撃できます。その奥の杉林。Dsc03384_2 この杉林は地主さんが下草を刈ってるので、そこまで笹を刈れば、上(カミ)のおじさんの谷へと抜けるルートができます。来年くらいにはなんとか。12月バッタ君。Dsc03385t 写真がわかりづら。

池ポチャ田んぼはイノシシ大暴れ。Dsc03388_2 Dsc03389_2

“なんでこんなことしてるのやら。”とDsc03376_2 法事の後、少しお酒が残ってる方丈さん(お寺の経営者)がしみじみ言ってたので、“別に生活できてるからいいっす。”と、答えた、無責任なお寺の従業員のうえだでした。  ではでは

自分の身の危険は、他人に身の危険よりストレスになりましぇん。

孟宗竹刈り(11月末の様子)

働く上田さんシリーズです。 今回は孟宗竹刈り。(真竹は残します)

現在建設中の山の上の新伽藍は竹に囲まれています。

山の斜面は竹が密集して生えているので林床は暗く鬱そうとしています。

P1010008 P1010009  そんな竹を刈り払い、すっきりと した明るい山に戻していきます。

刈った竹を地道に下へおろします。P1010024

竹を刈ってもスコン!と下には落ちてくれず (もっとも下は道路なのでスコン!と落ちたら危ないのですが)、木にひっかかったりしながら斜面の途中でグズグズしてます。斜面は結構急なのでおろす作業でけでもひと苦労です。

P1010030  山の上からはこんな見晴らし。

山の中腹から見上げると、、、P1010014 新伽藍が見えます。

P1010033 上田さんが働いています。蟻んこのようです。

こちらは長い間人の手の入っていない密集地 P1010035  

こっちは密集地に隣接しているすっきりしたところ P1010036_2

しかし上田さん、、毎日肉体労働してるのに健康診断で”運動不足”とはどういうことなのでしょう???

答えは簡単! チョコの食べ過ぎ~~~~。

上田さんの色の黒さはチョコからきてるとの噂も。。。(半分ホント)

久々の斜面、楽しかった、、、、、チョウでした♪ P1010020

      

2007年12月 7日 (金)

今日から大工さん13人

Img_4507_2 みなさん。こんにちは。主任です。後ろの現場では、今日から13人の大工さん達が働いています。Img_4505_2 秋田はもう40センチの積雪。雪の世界から、昨晩、棟梁達が到着。先発部隊。君津の大工さんも含めて13人です。Img_4506_t 大工さんが働いてるところ見たい?ちょっとだけね。Img_4499_2 大工さんの他にも、ユニック車のオペさん。お手伝いのお姉ちゃん。現場監督さんも居て16人でした。来週、柱が立ち始めます。私、主任はクリスマスを意識してみました。Dsc03371_2

来週はちゃんと、大工さんの映像アップするから許してね。7日法要とお葬式がバッティングしていた今日のお寺。主任のキャラも二重人格。いかん。   ではでは   うえだでした。

東長寺からの助っ人。第5段

朝礼、Img_4479_2 おはようございます。主任。今日は何をしましょうか?Img_4486_2 そうじゃな、今日は命の大切さを学ぶが良い。Img_4488_2 ということは、桜の移植ですね。主任。がんばります。Img_4489_2 Img_4476_2 木は、普段目に触れない、土の中でいっぱいに根を張って、初めて空に向かって延びることができるのじゃ。目に触れぬ努力無くして、高く延びることはできぬ。Img_4490_2 主任。これが目に触れない努力ですね。それにしても重いです。角材が肩に食い込みます。Img_4478_2 バカたれ。それが命の重さじゃ。この根と土があって初めて木は水を得て生きていけるのじゃ。木は生き物だということを忘れるな。P1010018_2 そんな難しいことを言われてもわからないじぇい。Img_4481_2  バカたれ。二人とも。おまえ達もひとつづっこ持ってる命。根はおまえ達の両親そして、ご先祖様だということがわからんのか?Img_4493_2 分かりました。木が新しく大地へ根を伸ばし、命を膨らませるよう植えました。これは高塚桜です。Img_4496_2 残念ながら、これはソメイヨシノじゃ。Img_4475_2 高塚桜にしましょうよ。主任。Img_4485_2 残念ながらダメじゃ。Img_4483_2 そうじゃな、とりあえず、ふたりでブラジルまで穴を掘ると良い。Img_4516_2 分かりました主任。ブラジルまで。Img_4515_2 ところでなんで、ブラジルなんですか?主任。Img_4504_2 自分で考えろ。Img_4509_2 知りたいか?ブラジルと言えば、サンバ。産婆と言えば、命を授かる為の大事な職業。大名行列の前を横切ることもゆるされた職業じゃ。堀続けろ。Img_4487_2 ほれ、後光がさしてきたわい。

主任と、おじさんキャラが混ざってしまいました。ごめんなさい。うえだでした。              ではでは

2007年12月 4日 (火)

12月4日の田んぼ

前の谷、(馬瀬戸谷)の梁の笹刈りはほぼ終わりました。Dsc03364_2 笹は刈ったけど、どう片づけるか思案中。

久しぶりの池ポチャ田んぼはアリャリャ。Dsc03339_2 水浸し。イノシシに水路をぐちゃぐちゃにされてます。Dsc03363_2 まいった。それはそれで、今年はコナラも赤みが着いた紅葉でとてもきれいです。Dsc03331_2_2 ユミちゃん田んぼ。奥の谷(多津辺谷)Dsc03336_2 その横。Dsc03338_2 前の谷。(馬瀬戸谷)Dsc03335_2 その突き当たりにDsc03334_2 緑色の鬼。拡大すると、真ん中に人面が浮かびあがります。(恐い。)

残りの日にちがあと僅か。いろいろ焦ってるうえだでした。  ではでは

2007年12月 3日 (月)

東長寺からの助っ人。第4段

お坊さんは、常に勉強を続ける必要があります。Img_4462_2 内容は若干宇宙人と交信してるっぽかったりします。Img_4464_2 主任が指導しています。Img_4466_2 まだまだ宇宙人になりきってない。だ、そうです。そう、“地球人も宇宙人。”主任はそのように指導していました。

まじめに読んじゃだめですよ。  ではでは  うえだでした。

キャラを刈り込みました。

Img_4468_2 Img_4469_2 移植したキャラを刈り込みました。近所の人が、植木屋さんみたいだと言いました。植木屋さんなんですけど。

何屋さんと思われていたのでしょう。うえだでした。  ではでは

2007年12月 1日 (土)

職業体験

11月の27日、28日、29日の3日間、中学生が真光寺に職業体験に来てました。座禅して、P1010006_2 精進料理作って、Dsc03329_2

写経してDsc03327_2たりしてたみたいです。中学生の相手は東長寺の土屋さんがやってくれてました。

うえだは方丈さんとキャラの移植をやっていました。何故、うえだが中学生と絡まないかと言いますと、うえだの仕事が普通のお寺の仕事と違うからです。いっしょにキャラの移植をしていた方丈さんも、普通のお寺ではやってない仕事を良くやってるので、真光寺で職業体験するには無理があったかも。 それを言っちゃあおしまいか。

これでも、元高校教師(教員免許は無いけど。)のうえだでした。  ではでは

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