お米の育つ環境 谷津田とは?
上総自然学校のフィールドは里山と、山の谷間に連なる段々田んぼ(谷津田といいます)が複雑に入り組んだ地形から成り立っています。
山からは一年中清水が田んぼに流れ込み、豊かな環境の中でお米が育っています。
&水がきれいな事に加え、田んぼでは農薬を一切使用していませんので、たくさんの生物もお米と共に生活しています。
(他にもこんな生物が。 http://sinkoji.cocolog-nifty.com/photos/ins_zentai/index.html )
ですが、山に囲まれた田んぼにはデメリットもあります。
平地の田んぼと異なり、田んぼの形が真四角ではなく、台形だったり辺がカーブしていたり。。。 大きい機械が入りにくい、効率が悪い等があげられます。
そして、山に囲まれているので日の光や風通しが平地の田んぼよりも制限されます。
ですので、定期的に山のふもとの草を刈ってなるべく日の光や風が通るようにするという作業(梁刈り)も必須です。 山のふもとがつるっつるです。この斜面をここまで刈るのは至難の業です。
効率が悪い上に手入れが大変ということで、こういった山合いの谷津田は真っ先に耕作放棄されます。実際に千葉ではこういった耕作放棄され、人も入れなくなったような谷津田がたくさん存在してるのが現状です。そして、コンクリートに混ぜる用に山砂が売られ、このように山が削り取られているところもたくさんあります。
ですが、生物事情として、トウキョウサンショウウオやヤマアカガエルなどの様に、水路などで産卵して幼生の間はそこで過ごし、成体になると山林に入って暮らすような生物にとっては、山と水域が隣接している環境だからこそ繁殖できるという事情もあります。
さまざまな条件の環境がモザイク状に入り混じる地形が動植物の多様性を育みます。
上総自然学校では、里山と谷津田をフィールドとしたイベントを年間を通しておよそ30ほど開催しています。(田植えや稲刈り、自然観察会等)
イベントを通して、里山や谷津田の持つ多様性、先代から受け継がれてきた里山文化の知恵を、懐の深い自然を体験してもらえればと思います。
そして体験によってそれぞれの人の人生の豊かさが少しでも増えてくれればいいなぁ、と願っております。
ぜひ、里山の谷津田に遊びに来て下さい。^-^
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